新年御挨拶

清原淳平会長

講話日:平成25年1月25日(金)

清原淳平会長

講演要旨

 「憲法改正」を明言する総理が誕生しました。当団体の創立会長の岸信介元総理のお孫さんにあたる安倍晋三総理です。今年こそは憲法改正へ。ほんとうにおめでたい年にしたいと思います。
 安倍総理の政策ですが、まず、「物価目標2%」。インフレは制御するのが難しい、と反対する学者もいます。しかし、デフレはもう20年も日本を苦しめています。打開していかなければならない。私は、この物価目標は、勇気のある決断だと思っています。次に、「日本の領土、領海、領空を守る」という決意も表明されています。直接的には尖閣諸島ですね。まず漁民を上陸させて住まわせ、日本が排除しにきたら、今度はその漁民を守るために軍を派遣して実効支配する、というのが中国の常套手段。こうした行動を阻止するためにも沖縄へのオスプレイ配備は必要です。また、憲法改正については、「96条の改正を先に」という方針のようです。そのために、夏の参議院選挙で、改憲政党で3分の2の議席を取りたいということですね。我々も、協力していかなければならないと思います。
 現行憲法の問題点について、お話していきたいと思います。第一章での「日本の元首は天皇」の明記は、20年前から当会が主張していることです。諸団体の案も、ここは一致するようになってきました。第二章の「戦争の放棄」ですが、「国の交戦権はこれを認めない」と書いてある。これでは、「尖閣諸島、竹島、北方領土を押さえようが日本は手出しができない」と近隣諸国に侮られてしまいます。第四章の国会。衆参のねじれ現象により、法律や予算がなかなか通らない状況が何年も続いています。当会の第2代会長、木村睦男元参議院議長は、平成2年から、「害あって益なし」とし、一院制を唱えている。いまの二院制を両方廃して、新たに一院をつくるべきです。第六章の司法。憲法にかかわる訴訟が起きたとき、そこに政治的問題が含まれていると、いまの最高裁判所は憲法的な判断をせずに逃げてしまう。これでは意味がありません。憲法裁判所を設けてきちんと判断を下すようにすべきです。第七章の財政。現行憲法では、私立学校へ国は助成金が出せないことになっている。私学振興財団という外郭団体をつくって、その財団経由で金を流しているが、そういう便法を使わずにすむ憲法にすべきです。また、複数年にまたがる継続費が認められないよう、年度会計主義となっている。これは再び戦艦大和をつくられると困るからと、アメリカが認めなかったからです。しかし、長期的計画に基づく継続費が必要なことに論を待ちません。……と、現行憲法には多くの問題が存在します。改めなければなりません。憲法改正なしに日本の再生はない。そのことを御理解いただきますようよろしくお願い申し上げます。

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