第43回 新しい憲法をつくる国民大会 平成24年5月3日 四谷区民ホール
大会プログラム
開会 |
午後1時 司会 高津優介
(大会実行副委員長) |
国歌斉唱 |
(1回) |
開会の辞 |
「憲法改正なくして、日本国の再生なし!」
堀 渉 国民会議・理事長(岸信介元総理秘書30年) |
会長挨拶 |
「憲法改正の必要箇所を指摘し、問題提起する!」
清 原 淳 平 国民会議・会長 |
記念講話 |
「当国民会議の第三次案を解説する!」
高乗正臣先生 (平成国際大学大学院教授、憲法学会理事長)
(参加者には、第三次案の全文一冊贈呈します) |
来賓講話 (順序は、
当日ご都合のつく時間順)
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本年の主題は「憲法改正すべきと考える問題点を提起する!」
桜内文城先生 参議院議員、みんなの党・政務調査会副会長
中川雅治先生 参議院議員、憲法審査会幹事、自民党政調副会長
中津川博郷先生 衆議院議員・拉致問題特別委員長、民主党
下村博文先生 衆議院議員、自民党SC文部科学大臣
平沢勝栄先生 衆議院議員、自民党副幹事長
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大会決議 |
町田 高(大会実行委員・国民会議理事) |
閉会の辞 |
重田典子(大会実行委員長・国民会議理事・事務局長) |
万歳三唱 |
小林 正(元参議院議員、当団体理事) |
※肩書は、平成24年5月3日時点による。
大会風景
今年の国民大会は、憲法改正の機運が生じて来たのに合わせて、当「新しい憲法をつくる国民会議」の新憲法第3次案を発表した。当団体は、昭和58年から、毎回のように国民大会で改憲案を発表してきたが、今回はそれらを纏めた中でも第1、第2に次ぐ第3次案の発表である。
この日は、天候が雨降りの大荒れで、テレビカメラは少なかったが、NHKとTBSが夜のニュースで放映した。また、第3次案発表のせいか、各種新聞は例年以上に取材にきてくれた。
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堀渉国民会議理事長(岸信介総理秘書30年)
開会の辞「憲法改正なくして、日本国の再生なし!」
大震災後の昨年大会で指摘したように、復旧・復興が進まないのは、他国の憲法にはある国家非常事態宣言条項、緊急財政処分条項、指揮者は誰かの条項が、日本国憲法にないことも大きな原因だ。中国の尖閣海域侵犯、韓国の竹島実効支配、ロシア大統領の北方領土上陸など、外国から侮られるのも、日本国憲法第9条が原因だ。
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清原淳平会長 新憲法第三次案の特色を提起!
この国民大会では毎回のように、改正すべき個所を挙げている。日本と同じ敗戦国として占領軍に憲法改正をさせられたドイツは58回も改正している。日本は一度も改正していない。同様60回ぐらい改正してもおかしくない。今回の第三次案はその改正箇所を具体的に明示した。問題は第9条ばかりではない。
第三次案は、補則除き、前文の他、11章とした。それは、天皇、国民の権利及び責務、国会、内閣、裁判所、憲法裁判所、財政、地方自治、安全保障、改正、最高法規の各章である。そして、その各章ごとにどこを改正するのか、なぜ改正するのかの理由・特色を挙げて説明した。多岐にわたるが、大きな箇所としては、衆参を同時解消して一院制にする。憲法裁判所の新設。安全保障・危機管理規定の充実。改正要件緩和等。
動画
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高乗正臣先生 記念講話「第三次案を解説する」
(平成国際大学大学院教授・憲法学会理事長、当団体に御協力下さる憲法学者)
憲法学者の立場から主要点を解説。特に、(1)前文・第1章で、わが国の国柄を明記。(2)人権万能主義を是正して、人権保障と公益の調整をはかり、新しい人権規定を新設。(3)一院制の国会と憲法裁判所の新設。(4)自衛権と国防軍の保持を明記し、国民の国家緊急事態への対処規定の明記を評価された。
動画
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桜内文城先生 講話
(参議院議員・みんなの党政調副会長)
憲法に政党規定を盛り込みたい。日本の政党では、誰がどのように選挙公約を決めるのか、公約を果たさなかった時の責任は誰が負うのか。国民の税金である政党交付金の使途も分からない。それらを明らかにしないかぎり、国民の政党への信頼は回復しないと考える。みんなの党も改憲の基本的考え方を公表している。
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中川雅治先生 講話
(参議院議員・憲法審査会幹事・自民党政調副会長)
私は、昨年10月、衆参各院に設置された憲法審査会の幹事を務め、また、自民党憲法改正推進本部副会長も務めている。自民党は4月28日、日本国憲法の改正草案を公表した。そのいくつかを挙げると、前文を改め国柄を明らかにした。天皇を元首とし、国旗国歌の尊重。国防軍の保持。領土・領海・領空の保全・防衛を明記している。
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中津川博郷先生 講話
(衆議院議員・民主党。北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員長。外務委員)
現行憲法の前文は不適切だ。前文は、国の顔であり、日本の歴史や伝統、道徳、利他の精神など日本らしさを掲げるべきだ。また憲法第9条を守れば平和でいられるというのは見せ掛けの平和だ。軍隊を持つべきだ。憲法改正へ向け、保守が大同団結して、駒を進めて行くべき時である。
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下村博文先生 講話
(衆議院議員・文部科学委員会理事・自民党SC文部科学大臣、元内閣官房副長官)
現行憲法には改正箇所が沢山ある。例えば、昨年のこの大会で率先取り上げた、他国の憲法にあって日本国憲法にない、国家非常事態宣言・緊急財政処分・指揮者は誰か、の規定を新設するなどは、第96条の衆参各議員の3分の2以上という改憲条件をクリアすると思う。また、この改憲条件も2分の1に低減したい。
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平沢勝栄先生 講話
(衆議院議員・自民党・副幹事長、元外務委員長)
自民党の憲法改正草案は、私もメンバーとして議論を重ねて出来たものだ。例えば、国防軍の保持と集団的自衛権を認めた。緊急事態対処規定も新設した。家族尊重の規定も入れた。憲法改正は最重要事だ。我々議員は、同じ考えの仲間が、党派を超えて一緒になり、憲法改正を一日も早く実現していく決意である。
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町田高国民会議理事 大会決議(案)の朗読
(大会実行委員・新しい憲法をつくる国民会議理事)
東京都荒川区出身。昭和49年生。駒澤大学法学部政治学科を卒業。祖父は故町田勝二東京都議会議員。父は町田健彦元荒川区長。当国民大会での大会決議(案)の朗読は、以前から当団体の会員か友好団体関係者が務めてきている。町田高氏は、当団体の古くからの会員で理事。祖父の代から政治家一家。本人も政治家を志している。 大会決議本文
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重田典子大会実行委員長 閉会の辞
(大会実行委員長・国民会議理事)
参会者、国会議員、学者、同志に、心から感謝を表明
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小林正先生 万歳三唱
(元参議院議員、当団体理事)
被災者を何度も見舞われた両陛下の御聖徳に言及。小林正理事の音頭により、会場から、日本再生を誓って、万歳三唱が沸き起こった。
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各講演に拍手する聴衆の皆さん
この日は、朝から大荒れの天気であったが、開会前に、日本の誇りとして宇宙探査機「はやぶさ」が7年がかりでイトカワを探査して戻ってきた記録を映写。また来賓講話された議員の改憲提起理由も納得できた、と参会者は満足されていた。
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午前10時、ロビーで大会実行委員による打合せ会。当国民大会には、こうして裏方を務めて下さる同志の方々によって成り立っている。
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高津優介大会実行副委員長 司会 昨年に続いて2度目の司会役で、まだ緊張気味だが、笑顔も見えた。
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大 会 決 議
一、当団体は、昨年大会で、東日本大震災の復旧・復興が遅いのは、諸外国憲法に国家緊急事態宣言・緊急財政処分・指揮者は誰か、の条文があるのに、日本国憲法には、その規定がない、として憲法改正を求め、世論づくりに貢献した。
一、また、中国艦船の尖閣諸島海域への出没、韓国の竹島への実効支配、北方領土へのロシア大統領上陸につき、日本国憲法第九条が、陸海空軍の不保持、武力行使の放棄、独立国固有の交戦権さえ否認、と掲げてあるのを、自国語に翻訳して知っているから、侮りを受けることを指摘して、国民の認識を深めた。
一、当団体は、昭和五十四年以降、国民有志・憲法学者・国会議員関係の参加を得て、「自主憲法研究会」を開催。沢山の改憲案を起案し、大会で発表してきた。これら改憲案を整理・編集し、新憲法第一次案全文を、平成十五年五月三日、国民大会で発表。次いで平成十八年にも、それを補正した新憲法第二次案を国民大会にて発表した。本年の発表は、その新憲法第三次案の全文である。
一、現行憲法は、占領下に作られただけに、前掲のごとき不備が多くあり、また、六十五年間、一度も改正されないため、数多くの不都合が生じていることを、この新憲法第三次案にて認識いただき、「憲法改正なくして、日本再生なし」との信念をもって、憲法の改正実現を目指し、活動することを誓う。
右、決議する。
平成24年5月3日
第43回 新しい憲法をつくる国民大会
(=自主憲法制定国民大会)
※原文は縦書きだが、ここは横書きとした。