21世紀経済懇話会に招かれて

  
 『混迷の日本を抜け出す道』

21世紀経済懇話会

清原 淳平(会長)

日時:平成23年2月22日(火)午後6時~
会場:「サイプレスガーデンホテル」
    2階舞の間(名古屋市熱田区)
主催:21世紀経済懇話会


講演要旨

 清原淳平からお話申し上げた概要は、以下のとおり。本日は、『混迷の日本を抜け出す道』とのテーマなので、前半は安全保障面、後半は経済政策面の二面からお話申し上げる。まず前半。我が国を取り巻く状況は、数年前に韓国が竹島を実効支配。北朝鮮は核の保持を宣言しミサイルの発射実験をしている。そして、昨秋、中国の漁船が、尖閣諸島海域で退去を命じた日本の巡視船に体当たり。船員は中国へ返したが漁船と船長を確保したにもかかわらず、日本政府は、中国政府の強圧的抗議に屈して、漁船と船長を中国へ返すという屈辱的態度をとった。さらに昨年末、ロシアのメドベージェフ大統領が北方領土へ上陸、本年に入って第一副首相や国防相も上陸した。
 こうした悔りはどうして続くのか。それには普天間基地の国外・県外を主張した鳩山政権により、日米間に溝が生じ、アメリカの抑止力が低下した、と近隣諸国が見たこともあるが、彼らは、日本国憲法を自国語に翻訳し見ている。日本国憲法第9条には、陸海空軍その他の戦力は保持しない。武力の行使は永久にこれを放棄する。国際的に独立国には認められる交戦権も認めない、と書いてある。したがって、日本の領土を支配しても、日本は手出し出来ないとみているからだ。国民も政治家もこのことを理解して、急ぎ憲法改正に着手すべきだが、国会議員が改憲の声を挙げないのは、遺憾なことだ。
 経済政策面では、民主党の中にマニフェストを遵守するとうい議員が多いが、今日は経済界の方が多いのでお分かりでしょうが、市場経済は変動流転するものである。それを理解しないで、マニフェストに固執するのは共産主義の計画経済に他ならず、破綻する。また、子ども手当や高校無償化は、のちに子どもから、親が勝手に親のために使ったなど抗議がでて、親子断絶に繋がる。子どもは親が苦労して育て教育してくれた姿をみて感謝するものである。したがって、子ども手当てより、高い熟練・技術を持つ中小企業の維持・育成の資金に回すことこそ、日本再建に繋がる、等々の政策を提起した。

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